底地問題の解決法は複数存在していますが、それぞれに長所、短所が存在します。
自身の底地の問題解決にはどの方法が適切かを吟味し、解決法を探っていく必要があります。
借地人から借地権を買い取る方法です。
借地人が借地権の売却を希望する際に応じる、もしくは借地権が設定された土地を利用したい場合などにこの方法を使用します。
通常、借地人が借地権を第三者に売却する場合には、売却価格の10%以上を譲渡承諾料として、地主に支払う必要があります。
従って、借地人からすると、借地権を地主に買い取ってもらえれば、譲渡承諾料の発生がないというメリットを享受できます。
ただし、地主が借地権を買い取る場合には、国税庁が定めた路線価図に記載された借地権割合よりも10%程度割合を下げた借地権割合で買い取りが実施されることが一般的です。
地主のメリットとしては、土地が完全所有権になることによって、売却、有効活用などが思いのままになり、選択肢が広がることが挙げられます。
またデメリットは借地権を買い取るための資金が必要になることです。
よく言われることですが、底地と借地権の価格は単独の時よりもお互いが合算したときのほうが価格(価値)が上がります。
仮に時価が坪100万円で借地権割合が60%の土地があったとします。
この場合、借地権を第三者に売却しようとした場合の坪単価は100万円×0.6=60万円にはなりません。
通常はこれから20~30%ダウンした価格になります。
また底地を第三者に売却しようとした場合の坪単価も40万円にはならず、10万円~20万円とダウンしてしまいます。