底地を借地人以外の第三者に売却する方法です。
この方法をとると、地主は他の手法と比較して安価な価格で底地を売却することになる可能性が大です。
なぜならば、底地の収益率は建物と比較して低く、賃貸マンションやアパートのよりも低利回りとなるからです。
当社が管理している都内某区の住宅地における利回りは時価ベースで1.2%~3%となっています。
この利回りで底地を購入しても良いと考える第三者は、底地の隣接所有者もしくは底地買業者と呼ばれる不動産会社ぐらいしか見あたりません。
前者の場合は、隣接地を購入することによる効用が大となりますので、路線価ベースで計算した価格(それ以上の価格での売却もありえます)で売却することも可能ですが、後者は、安価となります。
通常、底地買業者が購入する価格は土地の更地価格の10%程度や地代の3年分に相当する価格が相場であると言われています。
地主に相続が発生した後に、相続税分の現金を捻出するために、底地を一括で底地買業者に売却せざるをえない場合には更に価格が安くなる傾向にあります。
また、最近では地主の子供達が底地を相続することを嫌う傾向が増大し、相続発生前に底地を一括して底地買業者に売却してしまうことも珍しくありません。
さらに、最近は相続税が支払えなかった地主の底地が国税局の公売財産として世に出るケースも少なくありません。